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出版記念講演
『足関節拘縮の評価と運動療法』

講師:村野 勇

総合病院土浦協同病院 リハビリテーション部

 足は、歩くたびに体重以上の衝撃に耐え、かつ柔軟に動くことが求められます。足の機能が低下する要因の1つに拘縮が挙げられます。私たちセラピストが足関節疾患に関わる際、その機能再建を考える上で拘縮を改善するための知識と技術が不可欠です。私たちの生活を豊かにし、生命を支えている足の機能とそれを阻害する拘縮について、機能解剖学的な評価に基づく運動療法が必要と考えます。

 また、拘縮の原因となる病態がどのような状態なのかが、想像から可視化へと大きく変化しています。これは、超音波検査とその機能向上によるものであり、拘縮の画像評価として無くてはなりません。拘縮治療への活用としては、伸張障害や滑走障害の疑われる部位を確認し、運動療法を行う標的範囲を特定できることが大きな長所となります。さらに、標的とする軟部組織の形態に加え、隣接するその他の組織形態を観察することで、より有効な徒手操作を導き出す上でも有用であると考えます。当日は、足関節拘縮に対する、超音波検査の活用について報告したいと思います。

 書籍の内容については、整形外科リハビリテーション学会にて多くの先生方よりご指導いただき、培われた内容が中心であり、基礎となっています。この度、多くの方のお力をお借りし、出版できたことを心より感謝申し上げます。特に、この書籍の機会をいただきました、林典雄先生(運動器機能解剖学研究所)には、感謝の念に堪えません。

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