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大会長講演
『整形外科リハビリテーション学会の進化と未来』

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講師:鵜飼 建志

中部学院大学 看護リハビリテーション学部 理学療法学科 准教授

 1991年9月、整形外科リハビリテーション学会は参加者10名程度の小さな研究会(症例検討会)からスタートしました。初期の中心メンバーは、代表の林先生や浅野先生、現代表の岸田先生、義肢装具士の篠田先生であり、顧問の加藤先生が仕掛け人でした。当時、多くの参加セラピストは解剖学や整形外科の知識、さらには検討内で飛び交う医学英語に苦労し、参加しても学びにつなげるのが難しいという知る人ぞ知る勉強会でした。

 

 最初の大きな変化は、レクチャーの導入でした。これにより、若いセラピストでも必要な基本知識を学んだ上で症例検討に参加できるようになり、参加者は急増しました。

 

 次に、林先生の触診の本が出版されたことが大きな転機となりました。その反響で、実技講習会が他の団体でも開催されるようになり、中堅PTたちは林先生の助手として団体旅行のように各地を回りました。

 

 さらに、研究会編著のナビゲーションの出版を契機に、顧問の青木先生のアドバイスで研究会は学会へと昇格しました。以降、主要メンバーも次々と単著や共著を出版し、講演の依頼も増加しました。

 

 現在、整形外科や運動器の領域では、超音波エコー下でのハイドロリリースをはじめとする新たな医師のアプローチがセラピストにも大きな影響を与えています。一症例一症例を大切にする当学会の評価・治療アプローチも新たなステージに入り、若いセラピストにとってこの新時代に向けた知識と技術の習得が急務です。当学会としても、その一翼を担いたいと考えています。

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